こんにちは。
茨城県鹿嶋市 筋膜整体&低酸素トレーニング・パーソナルトレーニング・運動療法施設
Body conditioning support SUNです。
今回は、近年都内を中心に、アスリートや運動をする一般の方、健康増進やダイエットに利用され始めている、低酸素トレーニングについてです。
ひと昔前のイメージだと、大学の研究機関やトップアスリートが行ったり、マラソン選手がアメリカのボルダーなどで合宿をしオリンピックやその選考レースに備えるために行うトレーニングと認識していました。
しかし、以前にも一部にトレーニング可能な施設はありましたが、平成の終盤当たりから一般の方も気軽に利用出来る施設が都内に数店舗出現してきました。
そして、その技術を当店でも利用可能としました。
その低酸素トレーニングとは
低酸素下では主に持久力向上などが期待出来るとありますが、エビデンス(科学的根拠)にやや乏しいイメージがありました。
近年はその研究も進み、持久力だけでなく、瞬発力系にも効果が期待出来る事や病気に対しても効果があるなど、言われ始めてきました。
一般の方に分かり易く説明すると、結果からですが、
ケニア、エチオピア、モロッコなどを主体としたアフリカ勢の陸上中長距離の成績を見れば一目瞭然です。
現、男子マラソン世界記録保持者のエリウド・キプチョゲ選手はエチオピアの高地出身。
幼い頃から高地で生活し、世界記録保持者の今も高地でトレーニングをしているのです。
そうした近年注目を集め、結果を出している低酸素トレーニングについて
今回はその低酸素トレーニングのメリット、デメリットを基本的な事ですがお伝えしていきます。
以下に記載するものは現時点で一般的に報告されている生理学的効果となります。
後に追加で記載して行く予定です。
1.低酸素トレーニングの生理学的メリット
①低酸素環境下でのトレーニング後では、赤血球・ヘモグロビンおよび血液量が増加することがわかっております。
この増加により、血液中の酸素をより体内で運ぶ能力が改善され、持久力(有酸素性運動能力)の向上につながると言われております。
②骨格筋の毛細血管の発達と酸素貯蔵体であるミオグロビン濃度が増加する事がわかっております。
この増加により、筋肉内で酸素をより効果的に利用できる能力が改善され、持久力(有酸素性運動能力)の向上につながると言われております。
③ミトコンドリアにおける酸化系酵素活性およびミトコンドリア量が増加することにより、筋肉内で酸素をより効果的に利用できる能力が改善され、持久力(有酸素性 運動能力)の向上につながると言われております。
④エネルギー代謝能力の改善
〇人間は糖質や脂質などの栄養素を体内に取り込み、それをエネルギーに変換して運動しており、それを行っているのが細胞内のミトコンドリアです。
〇低酸素トレーニングを行うとミトコンドリアが増加し、効率よくエネルギーを生み出せる体質になることがわかってきております。
〇長距離走では、糖質および脂質が主なエネルギー源になり、フルマラソンは「ちょっときつい」位のペース=乳酸性作業閾値「LT:lactate threshold」のあたりで走ります。
〇一般の人では、このペースにおける糖質と脂質の使用割合は、糖質と脂が質半々~糖質がやや多く消費されます。(50%~70%程度)
〇更に長い距離を走る場合、例えばウルトラマラソンにおけるペースは、フルマラソンよりさらにゆっくりとなり、さらに脂質の使用割合が高まるといわれております。
〇低酸素トレーニングをすることで乳酸性作業閾値が向上、脂質代謝能力が高まるとされる。
〇乳酸性作業閾値が向上、脂質代謝能力が高まる事で糖質を節約して脂質をより使える体質になるとされています。
⑤H+(水素イオン)の緩衝能力が向上すること、また血中乳酸濃度生成(蓄積)が抑制されることにより、疲労を延長させる能力が改善され、無酸素性運動能力の向上につながると言われております。
⑥低酸素刺激が健康増進や生活習慣病 予防にもたらす効果が新たに注目され、有る研究報告を参考にまで記載すると、 4 週間にわたる低酸素環境での有酸素トレーニン グは、通常酸素環境で行う同一のトレーニングと比較し て食後血糖値の上昇抑制に対する効果(インスリン感受 性の改善効果)の大きいことを確認されている。
⑦低酸素環境では、ブドウ糖経口摂 取後における血中グルコース濃度の増加が大幅に軽減さ れることや糖利用の亢進すること も報告されている。
⑧肥満者を 対象にした研究では、低酸素環境で行う 4 週間の有酸素 トレーニングが通常酸素環境で行う同一のトレーニング に比較して、体脂肪量を大きく減少させた報告もある。
⑨低酸素トレーニングに伴う体脂肪量減 少の要因の一つとしては、食欲抑制に伴う食事摂取量の 減少も指摘されている。
2.低酸素トレーニングの生理学的デメリット
②高地に順応しきれていない期間は、平地でこなせていたメニューがこなせなくなるなど、酸素の薄さに影響される部分が多数出てきます。
③筋肉への血流が十分ではないために引き起こされる影響も多数あり、トレーニング強度には十分注意が必要となります。
簡単ではありますが、高地トレーニングのメリット、デメリットを記載しました。
①低酸素環境を求め、高地(ボルダーやアルバカーキ)などへの移動してのトレーニングの場合のデメリット
◆経済的負担
・日本代表クラスが高地合宿へ1ヶ月行く場合、一人当たりの費用はひと月あたり200万〜という例もある。
◆時間的負担
・高地順応までの時間や、赤血球やヘモグロビンにまでの変化を期待する時間は最低3週間は必要と言われている
◆身体的負担
・実際に高所でのトレーニングは、低酸素の影響のみでなく、低気圧の影響も受ける。
・高所順応に時間がかかる(標高2000mの気圧は約0.78気圧)高山病は低酸素の影響より低気圧の影響が大きいともいわれる。
②高所による高地トレーニングおよび、低所の低酸素室なども含めたトレーニングのデメリット
◆トレーニングクオリティが落ちる
・酸素の薄い場所でトレーニングは息苦しさを伴う
・その為、これまでと同じトレーニングがこなせない、トレーニング強度を落とさなければならないなど、結果的に体力が落ちる可能性がある。
◆疲労回復期間
・高地では平地以上に疲労回復に時間を費やします。
・体調の変化が著しく、睡眠にも影響を及ぼすことがあります。
・通常より多めに睡眠を取り(8時間以上が望ましい)、コンディションを整えてトレーニングすることをおすすめします。
◆効果に個人差が大きい
◆最初に効果が出ても、徐々に効果が出なくなってくる場合がある。
③どのように低所での低酸素トレーニングの活用するか
◆トレーニングクオリティ対策が最も重要
➡普段低地で行っているトレーニングと並行させながら、その補助トレーニングとして行う(多くのスポーツ選手が専門練習と並行し て行っているウエイトトレーニングのような存在と考える)のが最も良い活用方法
3. まとめ
◆メリット
持久力向上
脂質代謝能力向上
乳酸作業閾値向上
食後血糖値上昇抑制効果
食欲抑制
◆デメリット
海外など渡航して高所で低酸素トレーニングを行う場合は、経済的負担増
時間的負担
身体的負担
トレーニングクオリティ低下
効果は個人差
効果の継続度
◆低酸素トレーニングの活用の仕方
低酸素室の利用は、普段実施しているトレーニングの補助として活用する。
当店の取り組み
海外に渡航しなくても、または専用マスクをかぶらなくても、空間を丸ごと低酸素環境下に出来る施設が都内を中心に出来始め大変注目を集めています。
その仕組み、設備と同様なものを大変田舎ではありますが、個人の施設に設置し、学生から中高年の健康のため、またはダイエットに、更にはプロスポーツ選手も御利用されています。
当店では、指導にあたるのは都内を中心に病院での臨床経験、トレーナー経験をもち、かつ低酸素トレーナーの資格を併せ持つ医療従事者である理学療法士が指導致します。
田舎でも最新のトレーニングを可能とする環境を整えましたので、学生から一般の方々まで御興味のある方は、お問い合わせからの連絡をお願い致します。